盲目である事すら分からない男
先日の日記にて
記憶は一カ所に集中するのでは無く
分散して記憶する事を書いた。
それを証明する症例がある。
オリバーサックスの患者には
後頭葉の血栓で脳の視覚を司る部分が死んでしまった男がいる。
もちろん盲目となったのだが
その事に彼は気がつかなかった。
目が見えない事に、気がつかないなんて
健常者には理解出来ない事だろう。
彼は視覚に関する全ての記憶、情報までも失ったのだ。
彼には『光』『見る』という言葉すら理解出来なくなっていた。
ドラマの中で愛しい彼女だけを忘れてしまうというシーンがあるが
性的な部分を欠損すれば、当然にその部分の記憶は無くなるだろう。
あれは現実に起こる事なのです。
もしエロが無くなったら、俺の未来は真っ暗闇だな。