あなたの胸の穴はいくつ
色んな人と会い
そして別れる。
そこにぽっかりと穴があく。
その穴を埋める人もいるが
僕にはそれは出来ない。
したくない。
ひとつの穴に、ひとつの歴史があり
そこを風が通って音をたてるから
僕はあの人たちを忘れないでいられるんだ。
別れるたびに穴は増えるけど
だから人間は痛みを忘れないでいられるんだ。
女を捨てた事はあっても
女の身代わりをさせた事はない。
あなたは世界に一人しかいない。
だから、代わりなんかさせない。
ひとつの穴を空けたり埋めたりするのは簡単だろう。
でも、付き合う女はみんな、誰かの身代わりだ。
新しい穴を開けていくのはつらい作業だ。
でも、他の穴と較べる必要が無い。
本当につらいのは、はたしてどっちかな?