『医者の半熟卵』米山公拝 書評

ふと書評を書きはじめて

劇評や映画評より面白い事に気がつく。


映画や劇は見るのに手間がかかるが
文庫本はいつもポケットにいれておける。

電子書籍の時代に笑われるかもしれないが
古本が好きで、多くの知識をそこから学んだ。
インターネットで素早く情報を取り出せる時代ではあるが
やはりディスプレイでの読書にはついていけない。



そんな大量の知識の中でも
最も初期に読んだ本が
『医者の半熟卵』だった。

高校生ぐらいに読んだのだが
ともかくインパクトが強かった。
医学生、医者の子供は外車を乗り回す
いけ好かないイメージが未だにあるのだが
それは医学生に関わらず偏見であって
私が卒業した法学部にも、学校に外車でくる奴は沢山いたし
私の財布は空っぽに近かった。

同棲していた彼女の生活費を全額負担していた事が
生活をさらに悪化させ、毎日が仕事ばかりで大学の勉強などほとんど出来なかった。

そんな懐かしく、ほろ苦い思い出が
この本を読むと思い出される。


著者の本は何冊か読んでいるが
これが一番面白い。

国家試験の対策を自力で作り出したり
(今は語呂合わせ単語帳は沢山出ている)
ビーカーに尿をいれて、指で舐めた教授など
(実際には舐めていないが生徒は真似をする)

ともかく奇想天外だ。



時間があれば本屋で探して欲しい。