陽は昇ってこない

子供の頃、銀河鉄道999が好きでよく読んでいたんだが

戦争を繰り返す星で、ある男が鉄郎に言う言葉
「明日の朝、太陽が見れると思っている奴は
今日死ぬ心配をしていない者だ」
という一文に衝撃を受けたのを

この震災で思い出す。



小学生ぐらいまでは、俺も親の庇護を受け
平々凡々な暮らしをしていたが
中学生になり生活が一変、日々生きる事が、いかに難しいかを思い知らされる。

命の危険すら感じた日々は、いま思い出しても
血の気が引く。


ボランティアの方々が被災者を励ますのは
悪いことではないが
「必ず明日は来る」という言葉は、今日の命を守ろうとしている人々にとって
彼らが日々努力している事を、無視している事になるんです。

パンが無ければケーキを食べればいいという
言葉に匹敵するほど陳腐なフレーズであり
いかに無神経で相手の状況を理解出来ていないかを知ってください。


あと、ドラマや漫画の言葉を安易に多用しない事(苦笑)
その言葉がどんな意味を持っているかを把握せずに心地好いフレーズというだけで使うと
人間性すら疑われます。



もっと極論を言えば

心地好いフレーズほど、その内容を疑ってください。
素敵な言葉のほとんどは、装飾を拭えば
その先はナルシシズムとエゴイズムの塊である事がほとんどです。

意味を深く掘り下げられないなら、使わない方がいいでしょう。
小学校で国語が苦手な人ほど、こういったフレーズをよく使う傾向にありますが
国語をよく復習した方がいい。
私はいまだに小学校の国語がいかに重要かを繰り返し説いていますが

なかなか理解されないですねぇ。



太陽は向こうから昇るわけじゃないんです。
地球が自転して太陽の側に回るだけ。
その自転に負けないよう、生きる対策をみんなで考えなくてはいけません。

ただ被災者は疲れきっていますから
少しでも休む時間をあげたいですねぇ。