仕事道具を手放す-高次脳機能障害による最大の苦痛

思いきって仕事道具の一部を手放した。私の仕事道具といってもたぶん一般の方は何も思いつかないはずだ。
せいぜい詳しい方なら、小銭入れや録音機を常に手元に置いているぐらいだと思われる。
たぶん同僚もよく似た程度のアイテムしか持ち合わせていないはずだ。
 
私は以前から仕事そのものはたいして上手くは無い。人とのコミュニケーションも中立的な相手には
非常に機嫌を伺うことがうまいが、敵対している場合には火に油を注ぐ。どんどん注ぐ(苦笑)
それでも私はいつも最終的には好成績で仕事を終える。
それはひとえに私の仕事の道具に秘密がある。
この道具をもって私は周辺から「仕事の鬼」といわれ、通常知り得ない情報さえ収集して
誰よりも抜きん出て好成績を納める事が出来たのだ。
仕事が出来る男にはみなそれなりの理由がある。ルールをやぶり顧客と密約を交わして利益を得ている男もいる。
私自身の工夫は道具の洗練にあったといって過言で無い。
 
 
これを手放すのはとても忍びないが、手元に置いていてももはや同じ仕事は出来ないのだ。
たとえ自家用車を運転する事が可能になったとしても、仕事を持って運転する事は二度とない。