PTSDの正体

papabon2005-07-03

夢の中に父が現れる。
父がガラス窓を叩いている。もう数時間叩いている。
中学生の私はとても無力だ。どうすることも出来なかった。
 
目が覚めるとそれは夢だという事に気がつく。
しかしそれは過去に現実に起こったこと。
もし私がドアを開けていたらどうなっていたのだろうか。
たぶん私か弟が逆上して父と争っていただろう。
その先は書くことさえためらわれる事が起きていただろう。
 
こうやって考えてみると父は同じ障害を持っていたような気がする。
感情の抑制が効かなくなり、そして亡くなる直前、右側に麻痺が出ていた。
後年、車の事故を繰り返し、どんどん状態は悪化していった。
医者はどこにも異常が見られないと頭を捻っていた。
何度も繰り返し、どこかに異常があるはずだと、父は繰り返し医者に訴えていたそうだ。
 
亡くなる直前の父の日記は悲惨としかいいようがなかった。
 
 
見捨てた私を呼び込んでいるのか?
 
それとも自分の障害を知って欲しかったのか?
 
夢の中の父はただひたすらガラス窓を叩き、私の名を呼びつづける………
闇に潜み、ひたすら耐える私の名を。