高校の頃の友人との送別会

高校、大学と一緒に通った友人のHと飲み会
鈴鹿で仕事をしていたがもう辞めるとの事。
ちょうどいいからゆっくり呑もうぜという話になり急遽あつまる。
最初はイタリアンレストランでパスタを頼むが彼はさっさとビールを頼む。
おいおい・・・・・・
話を聞いたら酒浸りのようだ。
 
彼女はいないのかと聞いたら「俺が出来るわけねえだろ」との事。
いいパパになりそうなんだがなあ・・・・・。人見知りが災いしたか。
せっかくだから昔の話をする。大学の頃の話。
突然彼女が出来たってHが電話してきたっけ。
結局その彼女って誰だったんだ?ってわざと聞いてやったがとぼけられた。
 
*                                  *
いや、本当はおれHが誰と付き合ってたのか知ってたんだけどな。
いまでもその事は内緒。おまえが言い出したくなるまで待つさ。
あいつが今でもおまえの事を、思い出して心配してるってこともな・・・・・・・・。
たった三日しか付き合ってないのに妬けるよな(苦笑)
あのときは嫉妬して殴っちゃろうかと思ったぜ。
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ふとそいつが街中に行かないか?と俺に言う。
車でドライブをしながら3〜4時間のんびり走り
愛知県名古屋市にある名古屋駅の近くの名鉄レジャック」というところへ行く。
・・・・・・・おいおいと思ったけど俺のトラウマを知るはずもなく
地下のゲームセンターを眺める。
ドラゴンボールというゲームがあった。
お金もいれずに二人で「ゲームも綺麗になったよな」という話をする。
 
ふと突然ボウリングに行きたいとHが言う。
一気に汗が出る。たしか6階ボウリングだった。そこにはあまり近づきたくない。
そう思ったがエレベーターでしかいけない事を知る。
階段では行きたくない。きっと傷になる場所を見に行く衝動を抑えられまい。
よく考えたらこいつは俺のトラウマを知っているんじゃないかとさえ思った。
むしろHが見たいんじゃないかとすら思った。
いや知るはず無い。知っていたって俺と来るとは思えない。
 
そこは成人式で人が多かった。
人待ちが長くてとてもゲームどころではない。
「帰ろう」という言葉に救われた。
Hが自分のトラウマに関わる場所に近づこうとした事にどうにも腹が立って
そんな意味のない怒りに自分がどうしたらいいのか考えていて
しばらく無口になった。
 
「まだ人間らしいとこ残ってるじゃん。」
そういえば上記漫画でそんな台詞あったね。