講演会7 エラーレス・ラーニング Error less learning(誤り無し学習)

もっと十分な学習をするためには

▲再認(広く用いられているが、それのみでは不十分)
 
これはどんな学習でもそうだがしっかりと頭の中でデータとして処理されていなければ
いくら繰り返しても無意味だという事だ。
 
▲時間的間隔をおいて検索
 
 
 
さて、ここで認知症患者、そして我々にとって重要な学習方法が出てくる。
それがエラーレス・ラーニング(誤り無し学習)という。
この学習法は「誤り有り学習法」「誤り無し学習法」とで分け
各グループでの学習の差異を出す。
グループ分けは「若者」「老齢」「認知症
さらに認知症者にも「純粋に認知症」「その他合併を起こす」「重度」に分けて結果を見る。
すると驚いた事に全てのグループにおいて「誤り無し学習」が「誤り有り学習」よりも優れているという事が分かった。
特に認知症患者にはそれが顕著に出た
若者であっても少ないながらも誤り無し学習が勝っていたのには驚いた。
 
これに関してバーバラー・ウィルソン博士はこうおっしゃっている。

誤りなし学習は誤りあり学習よりも有用であった。
健忘患者に推測するということを期待すべきでない

これは福祉における高次脳機能障害に携わる方にはぜひ覚えておいておいて欲しい。
 
健忘を持つ患者にとって学習するうえで間違いを見せてそれを手本にさせることは
させない方が良い。
健忘症患者にとって学習したことは記憶していても
それが間違いであったかどうかを記憶している保証が無いのだ。